日々徒然

創作家具 安藤和夫

【マリアと、タオは、何処?】第6回

 この町は、今も悲しい過去を抱き続けています。たくさんの流血を、その匂いを、石畳の道は忘れていません。この美しい坂の町はアルハンブラ宮殿を隣の丘に望む、アルバイシン、サクラモンテ。
 アルハンブラの城主たちは、いずれ落とされるであろう城砦を強固にする事には、さほど力を注がなかったと聞かされた。城を守り続けることを諦めていた。それを聞くと私は何故か憂鬱になった。その時代に生きた人びとの営みそして憂い。それ程昔のことではないのだと、足元の石畳が語り掛けてくる。
 丘を下る。途中、夕暮れが訪れ、アルハンブラ宮殿に灯りが灯った。ライトに美しく浮かび上がる砦。
 私が此処に来る事はもうないだろう。そう思った。静かに魅かれ続けたアルハンブラ宮殿、グラナダ、想像以上に私は虜になっていた。
 タオはきっとまた、此処を訪れるだろう。私が死んだ後のような気がする。
 街角の写真を多数撮りました。帰国してから見て頂きたい。さて、タオは何処?私の憂鬱などよそに石畳の間に逃げ込んだ虫に、執着している!いくら呼んでも顔もあげない!
 丘を降りよう。街へ行こう。つづく

ご参考: 【マリアと、タオは、何処?】 連載開始 第一回。

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