日々徒然

創作家具 安藤和夫

ニキ美術館館長の増田静江さんが亡くなりました。

 一昨年の夏、ご主人である増田通二さん(パルコの創始者)が亡くなられ、その偲ぶ会でお会いしたのが最後になってしまいました。
2007-07-30 のブログご参照!

 今を去ること22年前、上野にある「スペース・ニキ」というギャラリーにお邪魔したのが静江さんとの初めての出会いでした。

 フランス人彫刻家ニキ・ド・サンファールの作品が好きで収集されていた静江さんは、ご自身の運営するギャラリーにその名前を冠していたのでした。
 そこに赤ん坊の娘を抱っこして訪問した僕は「この子、ニキって言います」・・・それからのお付き合い。

 その後静江さんはニキの作品だけを収蔵する個人美術館を建てるために奔走されます。
 当初、建設候補地の筆頭に大磯があり、小田原に縁の深い僕にもご相談が有りました。
 そこで僕は小田原在住の叔父に相談したところ「現大磯町長が高校の同級生なので聞いて見よう!」とのことでした。
 結果は美術館を建てるほどのまとまった平地は大磯には無いこと、もし有っても、地価が高いことなどがあり、実現が叶いませんでした。

 静江さんは各地をあたったあげく、現在の那須の地を選び「ニキ美術館」を開館したのでした。

 今日までの二十年間、開館式をはじめ、ニキ関連の美術展やイベントには必ずご招待をいただき、我が家の、そして娘にきの人生に大きな影響を与えてくださった恩人でした。

 静江さんは湯本に住む平賀敬さんもよくご存知だったそうで、敬さんが亡くなり、アトリエ兼ご自宅が「平賀敬美術館」としてオープンした時も、我が家には静江さんからご案内が来ており、僕が小田原なので「よろしくね!」ということなのでした。

 実は僕はその前に平賀敬さんご夫妻とは面識があり、奥様のサチさんからは、平賀家は静江さんから随分お世話になったことをうかがっておりました。

 静江さんは、まさか僕が平賀さんを存じ上げているとは知るよしもなかったからなのでした。

 静江さんは、少女のように純真で可愛らしい、それでいて芯の通ったステキな方でした。
 欲得で動くのが大嫌いの人でもありました。
 とてもお洒落で、江戸っ子の気風とモダンな洗練を同時に持つ方でも有りました。
 面倒見の良い方なので、我が家も随分お世話になりました。にきもとても可愛がってもらいました。

 上野にあった料亭がご実家だったとか!
 売れない頃の竹久夢二の絵が家にたくさんある、というお話などもうかがっておりました。
 その料亭にはたくさんの文人墨客が集っていたようでした。そんな環境で育った静江さんは、お父上が日本画家でもあった増田通二さんと出会い、お二人で大きく夢を描かれたのだと思います。

その結果が、形の上ではパルコのある渋谷の街であり、ニキ美術館なのでしょう。
 しかし、お二人の残されたものはもっと大きいのだと感じます。

 自由で豊かな世界を渇望していた日本の70年代から80年代をリードしてこられたのがお二人なのだと思います。

 古典と前衛、芸術とビジネス、など、様々な垣根を軽々と乗り越えて「遊んでいた!」お二人。

 このお二人の軌跡は、いずれどなたかが記録されることでしょう。

 ニキ・ド・サンフアールも逝き、増田通二さんが逝き、今、静江さんが彼らの元に旅立たれました。ニキのパーティーでお会いした岡本太郎さんも、そして敏子さんも逝かれました。

 天国で皆さん再会されているのでしょうね!楽しそうな会話が聞こえてきそうです。

 僕は静江さんに同時代にお会いできたことは生涯の宝だと思っています。

 安らかにお眠りください。・・・・ありがとうございました。

コメント

お別れしてきました

初めまして

今、江古田斎場でお別れしてきました

とても、静江さんらしく おしゃれな 雰囲気の

告別式でした

今 家に戻り 増田静江さん を検索したら この ブログに

たどり着きました

 私の実家がある 奄美大島に ご一緒した事 那須ニキ美術館で
会話した事が思い出です

 とても、キップの良い 江戸気質 であり ファッショナブルな方でした

 静江さんの ご冥福をお祈りします

突然 お邪魔した ありがとうございます

ありがとうございます!

トモンケさま
ありがとうございます。
静江さんにはきっとたくさんのお友達がいらしたとおもいます。

「語り継ぐ」というのは、この増田夫妻の生きてこられた軌跡こそがふさわしい気がします。

我が家も又稀有なご縁を得て、人生が深まりました。

いずれ何時か、ニキ美術館にお邪魔して、ゆっくりとニキの作品に向かいながら、静江さんのことを思い出すのだと思います。

 トモンケさんとも、どこかでお会いするかもしれませんね。

 静江さんが作ってくれたご縁があることを祈ります。

 ありがとうございました。

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