日々徒然

創作家具 安藤和夫

時を数えています。

木の年輪は一年にひとつずつ増えてゆきます。木目(もくめ)と呼びます。
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木目に沿って線を引きました。左から始めて「50」は50年ということです。・・・「100」は100年。そこまで8cm。

木の大テーブルを造りました。
その切り落とした破片を見ていたら木目が綺麗に見えました。
moku_0001_1.jpg
木目がつんでいます(詰まっている)

そこで、数えてみることにしたのです。


この木は、横浜時代、独立したての頃に材木の入手で大変お世話になった○口さんにご協力いただいて手に入れた木でした。

冬、静岡県藤枝市の原木市場で大きな楢(なら)の原木(丸太)を買い付け、春、秋葉山に近い春野町の製材所に持ち込んで板材に挽き、静岡の山中にてゆっくりと時間を掛けて自然乾燥を待ちました。

数年の後、屋外での乾燥を終えた板を横浜の工房に運び込んで倉庫に寝かせ、再び熟成に入ります、まるでスコッチのようにね。・・・それから幾星霜。

その後、横浜から小田原への引越しも経験し、今度は小田原の米蔵にて理想的な場所で15年のエイジング。

トータル約30年の時を経たことになりますね~。
私が30代の駆け出しの頃からずっと見続けて来た、思い出深い楢なのです。

色々なことを教えてくれた木でした。

それが今、テーブルになりました。(完成したテーブルの写真は次回以降ということで!)

moku_0005.jpg
右にカウントが進みます。

moku_0004.jpg
30cmくらいの幅に約350の年輪が確認されました。

350年分の木の歴史です。木の芯まではまだまだありますから、多分樹齢は400年を超えていると思います。神様見たいな存在ですね。

この木が地球上に誕生したのは江戸時代。・・・そう思うと凄いですね!

moku_0001.jpg
木を木口から見るとこんなかんじ。
バウムクーヘンにそっくり。

今回使用したこの板は、木目の方向から想像すると、ここいらあたりを板にしたものです。

ちなみに、今回数えたのは外皮の側からでしたが、本当は逆です。
木というものは、大地に生え出たときから、内側に自分の体を持ったまま、外に向かって一年に一枚ずつ、薄い衣を着るように成長してゆきます。
ひょろひょろな木がだんだん、だんだん、太くなってゆくのです。

100歳の木でも、芯の方には幼少期の自分の体を持っています。そして、その外に青年期、壮年期、老年期と年輪を重ねて体幹を充実させてゆくのです。

この楢の木は原木丸太のとき直径80cm以上、長さ4メーターを越えていました。

私の年齢は今59歳。偉そうに言ってても、木から見たら駆け出しの若造ですね!


記憶の中の「大きな木」を皆さんお持ちだと思うのですが、その木ってずっと同じところに、同じ様に「居てくれている」とお感じになりませんか?同じ大きさで、公園とか。

そうなんです。
でも、その大きな木も、毎年うっすらと、ほんの少しだけれど、太っていたのです。

年輪の厚さが1ミリだとしても左右で2ミリ。直径が2ミリ増えたって?

遠くから見た「大きな木」が2ミリ太っても、気が付かないのが当たり前ですね。10年で2センチですから。

いつも同じところからじっと見守ってくれているお父さんのような存在として「大きな木」はあると思います。


そんな木(気?)を身近に置くことが出来たら、日々の暮らしが和やかになるのではないかと思っています。



コメント

とにかく、素晴らしいすてきな事です。人間もこのようにゆっくり歩めると良いのですが。

森直実さん、ありがとうございます。

大いなるもの!・・・に接する毎日に感謝です。

森さんも個展ですね、楽しみにしています。

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