日々徒然

創作家具 安藤和夫

土岐千尋 木漆工芸展

長野県茅野で制作する土岐千尋さんの、横浜では初めての展覧会です。
土岐さん_0001
会場は横浜高島屋美術画廊、隔年で私が個展を開催しているところです。

使う素材が木なので、土岐さんも私も同じ「木工」に括られるようですが、土岐さんの得意とする仕事は「刳物・くりもの」と呼ばれるもの。
土岐さん_0002
木の塊からカタチを掘り出してゆく仕事です。

木の命を掘り出すという意味ではかなりダイレクトでプリミティブな仕事です。

彫刻家と同じく、鑿で掘り出してゆくことが多いので、仏像彫刻のように、一鑿一鑿の痕跡を残す人もいれば、磨き上げて手の痕跡を消し去ってゆくタチの人もいます。

土岐さんは後者、あたかも、自然が造り出したかのような作品をお造りです。

人間の気配さえも消しているようにさえ見えます。でもそこに現出しているカタチは、紛れも無く、人の手が磨き出したものなのです。

凄い造形力だとかねてより感服しております。

木工と言うのは偶然出来上がってくるところは一箇所もありません。エッジの丸み、緩やかなカーブ、全てが作者の意図するところなのです。

意志のありどころがいやでも出る仕事がこの刳物です。

土岐さんの美意識と経験が全ての根源です。



土岐さんは、人間国宝の故黒田辰秋氏に師事されました。

同じく黒田さんのお弟子さんであった関野晃平さんとの二人展を東京、田中八重洲ギャラリーでなさっていたのですが、その後、休止されたようです。

素晴らしい作品をお造りになっても発表の機会に恵まれない方も多くいらっしゃいます。

久しぶりの展覧会開催を、私は我がことのように喜んでいます。

本展は、神奈川の人にとっても新しい出会いになることは間違えありません。

この、掛け替えのない場に、是非お出かけになることをお勧めします。

同時代のもの造りの中で、私が珍しく認める作家のお一人です。


土岐千尋 木漆工芸展

会期:4月25日(水)~5月1日(火)
時間:10:00~19:30
会場:横浜高島屋7F美術画廊 最終日は4時閉会

作者の土岐さんは連日会場に居られるようです。




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