日々徒然

創作家具 安藤和夫

安井清先生がお亡くなりになられました。享年84歳でしょうか。

京都の安井清先生は私の数奇屋の師匠です。
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後列左から三人目が安井清先生です。2007年京都宝厳院にて。
揃いの「清塾」の作務衣を纏って。

私が始めて安井清先生にお会いしたのは、私がブログを書き始める以前、確か2005年か6年ですので記事が無いのですが、京都杉本家での二回目の学びの事が以下のブログに載っています。
「京町屋のお掃除!」:2007-06-21のブログ。

その時の写真が冒頭のものです。

Save0024.jpg
これが作務衣の胸に刺繍された「清塾」の文字。
安井清先生の“清”のお名前を冠しての私塾が「清塾」、先生の下で数奇屋を学ぶ為、全国から二十数名が参加しています。

私は大工ではありませんので直接建築の仕事には関われなかったのですが、箱根に残る由緒ある建物の見学会{福住楼・萬翠楼福住・環翠楼など)、妙喜庵茶室・待庵での先生と一対一での対峙、京都杉本家でのお掃除や修理、嵐山天龍寺宝厳院での修理、数奇屋建築や町屋の見学、などなど、多くの学びの場を経験させていただきました。

又、文化財修理の現場や古建築の採寸、数奇屋材料の銘木屋・松文商店さんのご紹介、建築金具、京唐紙、表具、茶道、庭、などなど、およそ「数寄屋建築」に関わるあらゆることを広くご指導いただいたのでした。

先生との時間は深く示唆に富み、特に京都の住居における光と影との関係性のお話はためになりました。
陰影を演出する為の素材の吟味、上手と下手、目の高さと話し声の伝わり方への配慮、お客様を迎え入れる為の工夫、でしゃばらない仕事、・・・あ~書き出したら終わらなくなってしまうほどの気付きの連続でした。

それ無くしては現在の私の仕事が存在しないくらい、大きな学びの場でした。
特に、私がライフワークとして取り組む「お厨子」造りに、それが活かされていると自負しております。

私は今、個展準備中のため、通夜及び告別式には残念ながら参列できませんでしたが、学びのご恩を感謝しつつ、謹んでご冥福をお祈りいたします。

ご参照: 「待庵(たいあん)に行って参りました。」2009-03-03のブログ。

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【安井 清】・・・大正14年12月6日生まれ。株式会社やすいきよし事務所代表。伝統建築の第一人者で、国立茶室「如庵」移築、桂離宮の昭和大修理、メトロポリタン美術館内の日本ギャラリーの建築、ボストンの京町家築造などに携わる。
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ご参考まで!
以下の先生の書かれた書籍に、私が学んだ「清塾」の事も載っています。


京都発大龍堂:メールマガジン通巻4736号

『伝統建築と日本人の知恵』

著:安井清
発行:草思社
定価:2,835円(本体2,700円+税5%)
四六判上製・408p
978-4-7942-1581-9

日本の木造建築は、国際的に見てもすばらしい!
350年続く京都西の岡組の棟梁家に生まれ、松花堂昭乗ゆかりの草庵と書院の修理、織田有楽斎のつくった国宝の茶室・如庵の移築、桂離宮の昭和の大修理、千利休の唯一の遺構、国宝の茶室・待庵の修理、ボストン子ども博物館へ京の町家を移築、N.Yのメトロポリタン美術館日本ギャラリーの書院の建設など、第一級の伝統建築に数多く携わり、国際的にも高く評価された著者が語る日本人の高い美意識と技術、秘められている深い知恵!
日本の木造建築はすばらしい! 日本の伝統的な木造建築に秘められた大工や職人たちの深い愛情と高い美意識と技術、すぐれた英知をいまこそ再認識すべきとき!
<目次>
京大工の技を学ぶ大工集団「清塾」忘れられた近代数寄屋の名建築
大阪枚方の万里荘
桃山時代の風格・常田邸
天龍寺宝厳院の書院
伝統ある京大工の家に生まれて
数寄屋の名建築との出会い
男山の松花堂草庵と書院
国宝・如庵の移築
桂離宮、昭和の大修理
国宝・待庵の修理
米国に日本の伝統建築を
サンマテオ、桂離宮好みの邸を
ボストン、京の町家の移築
サンフランシスコ、三つの茶室
サラトガ、京の商家の移築
ニューヨーク、三井寺の書院の写し
<著者:安井清(やすい きよし)プロフィール>
大正14(1925)年、京都向日市に生まれる。昭和20年、立命館大学工学部卒業。
実家の安井杢工務店に入り、数寄屋を中心に伝統建築ひとすじの道を歩む。
平成13年、多くの文化財級の建物が傷んだままになっている現状を憂い、志のある大工や職人たちに数寄屋の高度な技術を伝えようと、「清塾」をおこす。平成18年には、京都の町家・杉本家の敷地内の家と、嵯峨野の天龍寺の塔頭・宝厳院の修理に地方から二十数名が集まり、大きな成果を収めた。
大正14(1925)年、京都府向日市生まれ。昭和20年、立命館大学卒業後、安井杢工務店に入社。平成13年に退社するまで、伝統建築ひとすじの道を歩む。熊本県立球磨工高伝統建築コース、松江高等技術校の講師を歴任後、数寄屋大工の技術を伝える「清塾」を主宰。ほかに京都伝統建築技術協会、竹文化振興協会、NPO古材バンクの会など、多方面で活躍。現在、㈱やすいきよし事務所を設立し、代表取締役。一級建築士。

350年続く京都の棟梁家に生まれ、国宝の茶室、如庵や待庵の移築、桂離宮の解体、メトロポリタン美術館の書院の建設など、第一級の伝統建築に多く携り、国際的に高く評価された著者が語る日本人の高い美意識と技術、深い知恵!
<その他刊行物>
安井清氏が語った本としては、桂離宮の御殿群の工事責任者であり、その修復について総論を述べた、『京の職人衆が語る桂離宮』笠井一子著 草思社刊がある。また徒弟制度ではなく、学校教育のなかで大工を育てる初の試みであった『棟梁を育てる高校―球磨工高伝統建築コースの14年』笠井一子著 草思社刊があり、安井氏はこの伝統建築コースの創立から尽力し、特別講師として協力している。

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