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野村仁という人に出会った。
いや「野村仁という目に出会った!」と言うべきか。
これは事件であった。
僕は、「野村仁という眼差しに出会った」のだと思う。
野村氏は初期、自からが移動し、浮遊し、記録するところから“世界を見る”事を始めた。
その後、何時からか、自らは移動しない視座を獲得する。
「定点観測」
人間の目で見て実感するのには無理な圧倒的長い時間、対称を見続けることを選んだ彼の目は、そこに“軌跡”として残された宇宙の運行を見る。

そこには美しいリズムと形が刻まれていた。
これは、見られる!という意思を持たぬものの為しえた“奇跡”だった。
・・・さて、アナタはそこに“何を”見ますか?
“何を”感じますか?
美しいと感じるって、なんだろう?
久しぶりにエキサイティングな展覧会でした。
しかし観客が少なかったですね。
見る方にとっては見やすいのですが、この時代、こんなに人が入らなくて大丈夫だろうかと、つい思ってしまいました。
阿修羅のごとく、いや、阿修羅展のごとく?人がいたらまずいですけどね!
すばらしい展覧会でした。
野村仁 変化する相―時・場・身体
NOMURA HITOSHI
PERCEPTIONS―CHANGES IN TIME AND FIELD
野村仁(のむら・ひとし)
1945(昭和20)年、兵庫県に生まれた現代美術家。
野村は、1960年代末から、いち早く写真を使った美術表現に取り組み、巨大なダンボール箱やドライアイスなどの固体物がゆっくりと形を変え、その様相を変化させていくさまを写真で記録し、「重力」や「時間」を眼に見えるかたちで示す作品で注目を集めました。
野村は、そうした物の変化を観察するなかで、「物が今ここに在るとはいかなることか」や、「物や時間によって成り立っているこの世界とは何なのか」に関心を持ち、やがて、その眼差しの対象を、地上の現象から、空や宇宙、DNAへと広げ、深めていきました。
太陽や月の運行の軌跡が美しい形を創り出すことを発見し、いま地球に届いている銀河の光が実は化石になった植物が生きていた時代に生まれたものであることの不思議さなどに魅了された野村は、それを写真だけでなく、映像や音、さまざまな媒体を使って表現してきました。その意味で、野村はマルチメディア・アーティストの先駆けでもあります。
今回の展覧会は、そうした野村仁の40年近くにおよぶ活動を振り返る、東京では初めての大規模な回顧展です。
会期:2009年5月27日(水)〜7月27日(月)
毎週火曜日休館
開館時間:10:00から18:00まで
※金曜日は20:00まで。入館は閉館の30分前まで。
会場:国立新美術館 企画展示室2E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
主催:国立新美術館